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種子島の豊満様(豊満神社)と豊満の池にまつわる悲しき玉依姫伝説

05/12/2024

種子島の豊満様(豊満神社)と豊満の池にまつわる悲しき玉依姫伝説をご存じでしょうか?

この記事は、そんな悲しき種子島の伝説についての記事です。

種子島の豊満様(豊満神社)と豊満の池にまつわる悲しき玉依姫伝説を紹介

種子島の歴史を語るうえで欠かせない、種子島の豊満様(豊満神社)と豊満の池にまつわる悲しき玉依姫伝説を紹介します。

種子島の豊満神社について

南種子町にある「豊満神社」は豊満様とも呼ばれ、種子島の中でも、私が勝手にパワースポットとしている場所です。

ここに行くときは、ありったけの5円玉を奉納(ちょっとセコイですが)している神社です。

豊満神社01

豊満神社入口全景

豊満神社の正式な情報は以下の通りで、神様を祭っているのではなく、玉依姫(玉依姫命(タマヨリヒメノミコト))が御祭神となっています。

神社名:宝満神社(ホウマンジンジャ)

  • 鎮座地:〒891-3703 熊毛郡南種子町茎永3786
  • 例祭日:十二月十五日
  • 通称:豊満様
  • 旧社格:村社
  • 神紋:なし
  • 摂末社:0
  • 社宝:なし
  • 文化四丁卯年の創建
  • 祭神玉依姫命が水田を開き稲を作り、食生活を潤した御神徳を称え奉って、宝満池の畔の今の浄地に奉斎したものである
豊満神社02

豊満神社入口(拡大)

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豊満神社の神事、お田植祭(町無形文化財)

豊満神社の主な神事は、四月五日~お田植祭(町無形文化財)です。

茎永地区伝統の赤米について

豊満神社と切り離せない赤米ですが、九月十日~抜穂祭 水稲農耕文化の始めとされる「赤米」は現在でも作られていますが、これらの作業は男子のみで行うことになっています。

収穫された赤米は、御神米として御神前に供えられます。

以前は願成就祭(豊作感謝祭)と、お田植祭の時にのみ「おにぎり」にして戴き、残りは種子として保存するのが伝統だったようですが、現在では種子島のお土産としても販売されており、是非食べてみて欲しい食材です。

この赤米、玉依姫の御加護なのか、食べた女性は安産とされていますので、妊婦の方にはお勧めしたいです。

赤米も、うるち米と持ち米が有ります。赤米館やトンミー市場で入手できますが、販売数が少ない様です。

種子島の赤米

種子島の赤米(赤米館)

詳しくは、赤米館の記事をご覧ください。

豊満様と玉依姫伝説

豊満神社には、豊満様と玉依姫伝説が伝わっています。この看板です。

玉依姫伝説

玉依姫伝説

写真では読みにくいので、テキストにしました。

宝満様

緑に囲まれ、野鳥飛び交う美しい池のほとりに立つ宝満神社は、鷦鷯草葺不合尊神(うがやふきあえずのみこと)の妻で、神武天皇の母である玉依姫を祀っています。

宝満神社の起源を書いた縁起書には、次の伝説が記されています。

「昔々、日照りに苦しんだ土地の人々が、 宝満の池の水を田んぼに引こうと谷を掘り進めて池の近くまで来ると、 大岩が行く手をさえぎった。

人々はその大岩を切り崩そうとしたが、 大岩から真っ赤な血の色の泉が噴き出してきた。

すると、にわかに一陣の怪風が吹き、巨木の如き大きさの怪物が現れ、 大蛇がまろびでて空中に舞い上がった。

人々は、大変おそろしく思い、 茎永にあった遠妙寺の僧日敬に祈祷をお願いした。

懸命に祈り続けること十七日間、ようやく赦しが出たのか大雨が降り田を潤した。

大雨がやむと、 宝満の池に小さな龍頭の舟に乗った美しい女性が現れた。

僧侶は、このお方こそ玉依姫に間違いないと思い、恐れ敬って九拝し心より敬い奉った。

これ以降、 玉依姫は宝満大菩薩と崇められるようになり、その木像が造られ遠妙寺に祀られた。

昔から、 宝満様に参詣すると五穀豊穣、 地域安穏、 子孫繁栄の御利益があるとされ、 参拝者が絶えることがありません。

また宝満様にお供えした赤米をいただくと子宝に恵まれ百八の煩悩を解脱し、凶を祓い、 吉を招くと言われています。

豊満の池

豊満の池

豊満の池2

豊満の池2

豊満の池観望所(豊満神社から約500m先)に行ってみました。

なんと、雑草が鬱蒼と茂っており、池が見えません(笑)

豊満の池観望所

豊満の池観望所

役場のHPや種子島の中では、別の内容の神話で語り継がれる赤米伝説があります

豊満神社に掲示されている看板とは違った言い伝えが、役場HP等に掲載されております。

ざっくり要約すると、遥か太古の昔、種子島の茎永の地に玉依姫(たまよりひめ)という美しい女性が、従者たちと共に馬の背に米を積んでやってきました。

村の人々は玉依姫の指導の下、荒れ地を耕し、玉依姫が持ってきた種籾を栽培したところ、コメが実り、飢えから救われたそうです。

ところがある年、日照りが続き、田の水は枯れてしまいました。

村人たちは、玉依姫が反対するにも関わらず、神が住む村の池の水を引こうとしました。

しかし、村人たちが池の淵まで水路を掘ると、大きな地響きと共に池の水は血のような真っ赤に染まってしまいました。

そこで、玉依姫は村人たちに災いが来ぬよう、神の怒りを鎮めるために池に一人赴き、そのまま消えてしまったそうです。

すると、地響きもおさまり、空から大粒の雨が降り出し、村の田は救われたそうです。

村人たちはその池を「宝満の池」と名付け、池の側には「宝満神社」を建て、村人たちを救った玉依姫を祭ったのです。

そして、その後この地には赤い色をした「赤米」が穫れるようになったという伝説です。

【玉依姫注釈】

そもそも玉依姫とは玉のように美しく、また「神の御霊の依り代(巫女)」です。

玉依姫命は大海神の娘であることから、海や水の神様、また神武天皇の母であることから、聖母のご神格も持つともされています。

実際は、「神様の奥様」であることが多く、日本中の伝説に「玉依姫」が存在するのはそのためです。

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看板の内容と役場の島伝説の内容、どちらが正しいのでしょうか?

豊満の池の看板では、大雨の後、豊満の池に玉依姫が現れ、人々にあがめられています。

しかし南種子町の役場のウエブサイトでは、玉依姫が神の怒りを鎮めるため豊満の池に消えたとされています。

豊満の池から現れたのか、豊満の池に消えたのか、全く違いますが、玉依姫は豊満の池に何か関係があることは共通しています。

遥か神話の頃の話ですので何とも言えませんが、私の個人的な見解は以下の通りです。

当時、神(天皇などの権力者)の使いとして、従者を連れた玉依姫が赤米の種籾をも持って島にやってきたのではないでしょうか。

赤米は、日本のお米の原種に近いことが判っていますので、この玉依姫が種子島に持ってきた可能性は有ります。

水田を作る際、豊満の水を利用しようとしましたが、用水路の建設はかなりの大工事でした。

っしかし、この結果、南種子町は水田が開かれ、食料が安定したため、島の方々は玉依姫に感謝し玉依姫(玉依姫命(タマヨリヒメノミコト))を御祭神として祭ったと思われます。

このような話が伝わるうちに、徐々に玉依姫が豊満の池に消えたという悲しき伝説に変化していったのではないかと感じています。

私としては、実際には太鼓の昔に種子島にやってきた、島に安定食料をもたらっした玉依姫様は、島で皆に慕われつつ、永く幸せに過ごされたことを祈っています。

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豊満神社境内の様子

豊満神社の参道と境内の様子を紹介します。沢山の灯篭が地元企業はじめ神社に寄進されており、豊満神社が島の方々に大事にされていることを感じます。

豊満神社入口の鳥居

豊満神社入口の鳥居

入口から、約270mほど歩くと豊満様(豊満神社)、更に10m程度歩くと豊満の池にたどり着けます。

豊満様まで270m

豊満様まで270m

豊満神社参道入口付近の横には古びた石碑が有りますが、もはや文字を読み取るのは困難です。

いつ頃建てられたのでしょうか?四角い石碑も、後に追加されたと思われますが、これも文字の判別が困難です。

お好きな方は解読されると良いかも知れません。

豊満神社参道横の古びた石碑

豊満神社参道横の古びた石碑

参道入口の様子です。道の左側には赤い灯篭が延々と設置されています。

豊満神社参道入口の様子

豊満神社参道入口の様子

参道の中間地点までは、車でも行ける車道が有りますが、道幅が狭いですし、やはり歩く方が何といっても気持ちがいいです。

豊満神社参道横の車道

豊満神社参道横の車道

参道を歩き始めると、すぐに「謎の石造物」が有ります。

写真の、やや左側のコケが生えた石がそうです。

豊満神社の謎の石造物

豊満神社の謎の石造物

元は何の石像か判らない石ですので、「謎の石像物」と表記されています。

豊満人社参道の謎の石像

豊満人社参道の謎の石像

途中にもう一つ鳥居が有ります。この参道横の駐車場まで車で行けますが、私はここまで歩く方が好きです。

豊満神社入口の鳥居2

豊満神社入口の鳥居2

豊満神社参道横の駐車場ですが、種子島ですので誰も居ません。

大抵の方は、豊満神社入口の道路脇(かなり広い)、又は「赤米館」駐車場に停めて参拝しているのではないかと推測します。

豊満神社参道横の駐車場

豊満神社参道横の駐車場

ここからは、舗装部分が有ります。境内に近づきます。

豊満神社の参道を更に進む

豊満神社の参道を更に進む

参道をさらに進みます。大きな御神木が沢山迎えてくれます。

豊満神社の参道を更に更に進む

豊満神社の参道を更に更に進む

豊満神社の御神木に触れると、何だか悪い気が浄化され、パワーを頂ける気がします。

ただ、他の方が居ると『変な奴がいる』と思われますので、私の場合は、他に誰も居ない時に有難い御神木にペタペタ触っています。

豊満神社の珊瑚石と御神木の看板

豊満神社の珊瑚石と御神木の看板

豊満神社の参道をどんどん進みます。参道は歩くことがお勧めです。もうすぐ到着です。

豊満神社の参道を行く

豊満神社の参道を行く

豊満神社の手水舎が見えてきました。

豊満神社で参拝する前に身と心を清めるための水ですので、是非利用してください。

水は流しっぱなしではありませんので、水道の蛇口をひねって利用します。

豊満神社の境内入口にある手水舎

豊満神社の境内入口にある手水舎

豊満神社拝殿が見えてきました。

豊満神社の境内入口の鳥居

豊満神社の境内入口の鳥居

やっぱり種子島ですね。御神木にソテツが植えられています。

ソテツは、『蘇鉄』とも言われ、例え枯れても復活する有難い木とされています。

豊満神社のソテツ

豊満神社のソテツ

豊満神社の拝殿です。

拝殿は人間が神様へお祈りをするための建物で、本殿の手前にあり、賽銭箱や本坪鈴が置かれている建物のことを指します。

奥にも何かありますが、参拝はここまでとします。

私も、小銭入れのありったけの5円玉を奉納します。この日は5円玉3枚。

15円ですから、『十分ご縁(15円)が有りますように!』と、勝手な語呂を付けてのお参りです。

豊満神社の拝殿

豊満神社の拝殿

豊満神社拝殿から豊満の池に!

この坂を下りれば、1分で到着です。木々の先に池が見えます。

豊満神社から豊満の池に

豊満神社から豊満の池に

豊満の池の看板は、池の紹介がされています。

豊満の池の看板

豊満の池の看板

この看板は、豊満神社入口のすぐ向かえに有る「赤米館」にある看板です。

豊満の池の鴨猟の看板

豊満の池の鴨猟の看板

看板のテキストを以下に表記します。

宝満の池とカモ猟

宝満の池は、周囲が 1,230m、 深さ 6m、 南北460m、東西 334mの海跡湖です。 ハスやヒシ、オニバスなど貴重な植物の宝庫で、冬になると遠くシベリアや中国東北地方からマガモ、コガモ、オナガガモなどが渡ってきます。

飛来するカモを狙い、この地では伝統的に「突き網猟」と呼ばれるユニークなカモ猟が行われてきました。

カモは、夜になるとタニシなどの餌を求めて池から水田へ飛び立ち、翌朝、池に帰ってきます。

餌を捕りに池から出る時と池に帰ってくる時を狙い、 扇形の網を投げる突き網猟は高度な技を要し、現在もこの猟が行われているのは、全国でも宝満の池のほかは石川県加賀市大聖寺片野の鴨池と宮崎県佐土原町の巨田池 (いずれも県指定文化財) だけです。

中でもここの突き網猟は、樹の上に足場を作り、 そこに身をひそめて猟をするという非常に難易度の高い猟法です。

昔は、大網を張り渡してカモを捕まえる猟も行われており、今も宝満の森には名残の鉄柱が立っています。

またハゴサシという鳥モチを塗った竹を水田の中に何本も立て、夜間にカモがかかるのを待つ猟も以前は行われていました。

種子島の豊満様(豊満神社)と豊満の池にまつわる悲しき玉依姫伝説 まとめ

私が種子島でパワースポットとして、体調が悪い時や仕事がうまくいかない時に参拝している場所の一つ、種子島の豊満様(豊満神社)と豊満の池にまつわる悲しき玉依姫伝説はいかがだったでしょうか。

豊満神社に関する情報は、種子島の歴史書など調べれば色々有りますが、赤米などについては、別の記事したいと考えています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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