サーフィンカメラマンは儲かるの?知りたいですよね。
面白いDMが来ましたので記事にしてみました。
『私もやってみたいのですが、サーフィンの撮影って儲かりますか?』
『サーフィン写真で食っていけるのですか?』
実に素朴な疑問で良い質問ですし、皆さんも気になりますよね。
では、私の実態を紹介しましょう。
サーフィン撮影の支出について
大事なカメラ機材の準備が必要です
カメラ機材は、望遠レンズを使いますが、これはかなり高価です。
ざっとですがこんな感じです。
- 望遠レンズ:メイン:約40万円の望遠レンズが1本、20万円程度が2本
- 普通のレンズ:25万円級が5本、15万級が数本、7-8万円級が3台位
- カメラ本体:メイン:中古10万が3台、サブ:本体30万位、予備カメラ5万円
- フィルターなど付属品:NDフィルタだけでも1枚4万円など10万を軽く超えます
- 三脚:20万(サビで1年持たない)
- 照準器等:ジンバル:数万円、照準器1.5万円(塩で2年位で交換)
- 電池:年間1万円位
およそ、初期投資に自動車が現金で買えるくらいの費用が掛かります。
プロカメラマンなら、1本100万円のレンズを数本用意しますから、カメラメーカーとの機材契約が無い場合、かなりの支出が必要です。
その他経費
カメラだけではサーフィンの撮影はできません。
これもざっくりですが私の場合の例です。
- 移動用自動車:通勤用兼用なので0円としておきます
- 燃料費:島中を回りますので、毎月1万円程度、年間12万円
- SDカード代:年間数十万枚撮影しますので、ほぼ毎週購入1200円x50枚で年間6万円
- 処理用パソコンは1台15万円位、動画や画像処理用のIMACの場合は安くても30万円
- 画像処理ソフト:毎月1500円ほど、年間2万円位
- 画像配布用Webアルバム維持費:毎年1万円位
- カメラ等機材保険料:年間1万円位
- 撮影備品:清掃用具、オーバーホール費用が年間数万円
- データ保管:外付けHDD代など、年間1万円
- Wifi等:毎月3500円
更に、機材だけでなくサーフィン撮影は手間がかかります。
- 土日の昼間をつぶして撮影:趣味ですので無給
- 炎天下で長時間:肉体的にきつい
- 撮影データ処理:撮影終了後、深夜にコツコツと撮影データ現像処理
- データを提供する作業:写真が欲しい方への対応で、これが最も時間が掛かります
- 配布用高画質アルバム作成:Web上のアルバムに維持費に年間1万円をせっせと支払いながらUP
- SNS対応:英語で送られてくる大量のDM承認依頼の対応
更にインスタなどSNSについてです。
- SNS投稿:これ自体は簡単
- SNSのDMやスパム対応などが必要
SNSのDM対応も私の場合大変です。海外からのDM承認依頼てかなり来ます。
例えばこんな感じ。(日本語訳です)
『へい、あなたのインスタ見ました。素晴らしい。一緒にビジネスをしましょう。あなたが金を出す、私がアイデアを出す!OK?』
このような感じ。英語ならまだしも、一体何語だかわからないDMや、日本語に機械翻訳されたDMは更に意味不明です。
1投稿でイイネが200件程度の場合、DM承認依頼が毎回数件来ますので、私の場合インスタで約900件ほど投稿してますから、トータルで約3000件ほどは謎DMが来たのではないかと推測しています。
削除依頼対応
SNS掲載の写真は、その場では確認が困難ですので、ご本人様のお気に召さない場合も有って当然かと思います。
滅多にありませんが、ご本人様から顔の修正依頼等が来る場合がありますので、これらの修正依頼は真摯に対応する必要があるかと思います。
写真のリクエスト
たまにあるのが、撮影後しばらくたってから『私の写真をください』です。
これに対応するために、莫大なバックデータから特定の方を見つけるのはかなり困難なのです。探すのに徹夜することも有ります。
サーフィン撮影を依頼される場合がある
私の場合は、仕事が休みの土日だけしか撮影できませんし、趣味でやっていますので丁重ににお断りしていましたので詳しくはわかりませんが、特定の方だけをカメラで追いかけるのはとてもしんどいと思います。
現地で会った方の対応
海岸での撮影依頼も、全てお断りしていましたのでわからないのですが、これらの対応もかなり大変だと思います。
炎天下に立ちんぼで数時間撮影して、夜中に画像処理して、やっと1枚100円とかだそうですから。
その他、大変なこと
美しい海を撮影する前に、気になる海岸のゴミは、撮影前に拾うことになります。
私の車の中は拾ったごみ(ペットボトルだけ)でいつも一杯でしたし、処理費も有料でしたが、写真のために頑張りました。
サーフィンカメラマンなら、海岸のごみ拾いは必須かも知れません。
写真データの提供依頼への対応
各地の観光協会様や、各航空会社や旅行代理店様、地域の各団体様などのパンフレットや看板の写真、JPSAで来島されたプロサーファー様などからデータの提供依頼があります。
私の場合はすべて、ノークレジット(Shige-Pの記載なしで良い)&無償で提供してきましたが、これも仮に有償で提供しても、せいぜい謝礼程度ですから全く儲からないでしょう。
オリジナルが欲しいという要望も有りましたが、Raw現像が出来る方でないと提供しても無駄ですし、写真1枚30MBも有りますので、現実的に無理でしょう。
機材の故障
サーフィン撮影は、機材の故障との闘いでもあります。
保険に入っていても、機材が波にさらわれたり、海中やテトラポットに落としてしまった場合、壊れた機材が手元に有りませんので保険の申請はまず無理です。
『売却したんじゃね?』という感じでしょうか。こういう時は、凹んで泣くだけです。
サーフィン撮影の収入は?
私の場合収入は、7年間で0円です。
サーフィン写真で、ビタ1文も収入は有りませんでしたが、『金儲けのためにサーフィン撮影している』などDM等を頂くのは残念です。
なおこのブログは広告を貼っていますが、仮に1000アクセスでも1円程度ですし、ドメイン育成のための準備期間ですから、現時点でサイトの実収入は0円です。
種子島&サーフィン&カメラマンというニッチ過ぎる分野で、ブログでアクセスを稼げるほど現実は甘くないのが現実です。
金を稼ぐ目的なら、他にテーマはいくらでも有ります。
私の場合、離島のサーフィンの紹介ですが、人が押し寄せる?有り得ないでしょう
内地の方が離島に来る場合、交通費・宿泊費で、1回当たり10万円を軽く超えるかと思います。
2~3日で10万円ほどかかる種子島へのトリップに、私のSNSやブログでサーファーさんが押し寄せる?
PVなどから見て、現実的に考えるとまずないと思います。
逆に離島まで大金を使って来ていただいた方には、感謝したいと私は考えています。
サーファーさんのネットワークが有るのと同様、カメラマンにもネットワークが有ります
サーフィンカメラマンさんたちとは、全国で数名とSNSなどでつながっていますが、次々にサーフィン撮影から撤退していくのが残念です。
サーフィン写真は炎天下の長時間撮影など肉体的にも非常に厳しい割に、批判されることも多く、全く収入にもなりませんから撤退してしまうのが実態のようです。
風景や猫でも撮ったほうが遥かに写真が売れますから、サーフィン撮影から撤退するのは仕方ないかと思います。
私も、カメラ3台、トイドローン4台、レンズ2本を海水で失っておりますが、応援してくれる方も多数おりましたので続けていましたが、経済的負担は相当大きいのが現実です。
サーフィンのブログは、写真を撮らなくても作れる
この記事の写真、他の記事と違って何かおかしいことにお気づきでしょうか?
ネット上には、ライセンスフリーの写真が無数にあり、世界中の大波や、豪快なサーフィン写真が数えきれないほどありますし、しかも無料で自由に商用利用ができるのです。
これらを使えば、苦労なしに、極端に言えば海に行かなくてもサイトが作れてしましいますので、このページは見本として作っています。
大量にある世界中の一流の写真に対し、自分の写真で戦うのは、かなり大変かと思います。
サーフィン撮影してきた結果
私のインスタも、1円の収入も有りませんので、何度閉鎖しようと思ったことか。
とっとと辞めてしまった方が精神的にも楽なのですが、たくさんのいいね!を頂いている方へ申し訳ないため、そのまま維持しています。
また、サーファーさんがいままで頑張ってきたことや、サーフィンをやっていた証になると考えていますし、種子島の応援していただける方の温かい応援の下で継続してきました。
結果です。
- 当サイト管理人のサーフィン撮影の収入は、累計で0円です。
- 支出は、計算したくないほど莫大です。
- 撮影や画像処理に費やした時間は、それこそ莫大です。
- 体力的精神的に滅茶苦茶しんどいです
- 海で使った機材は売却が困難です
でも良いことが有ります。
撮影したサーファーさんから笑顔で感謝されることが多々あります。
モチベーションを保てるのはこれだけです。
サーフィンカメラマンは儲かるのか?まとめ
私の答えは、『サーフィン撮影は、かなりの費用が掛かり、体も精神もしんどくて、全く儲かりません』という結果になっています。
利益が出るのは、スポンサー契約が有り、撮影機材もメーカーから提供されているなど、ごく一部のカメラマンの方だけではないでしょうか。そうでない私の場合は赤字垂れ流しでした。
したがって、趣味で撮影するなら良いかとは思いますが、サーフィンカメラマンを利益目的でやるのは、慎重に検討された方が良いかと思います。
写真でSNSやブログで稼ぎたいならば、大勢の方々が興味を持つ写真(猫の写真など)をテーマにする方が遥かに儲かるかと思いますし、初期投資も少なくて済みますから、利益が出る可能性は高いです。
サーフィンカメラマンの懐事情の記事でしたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
https://tn-surf.com/jpsa-tanegashima2019-01/